薄暗い路地の向こうに昭和が待っている。
小道の更に小道を入ると生活感あふれる場所にたどり着く。
古ぼけた看板。コンクリートの外装。古ぼけた窓。
ドアが閉まり、蛍光灯の光が見えなければ、そこが喫茶店と気づくこともない。
勇気を振り絞って敷居を跨ぐ。
赤茶色のシックな椅子とテーブルが目に飛び込む。
カウンターに座ってマスターと向き合う。
ジャズやクラシックなど、音楽による無駄な演出はない。
静寂の中、マスターがサイフォンでコーヒーを入れる。
店内に広がるこだわりの香り。
日本でももう見ることのなくなった昭和の「サテン」がそのまま残っている。
いうまでもなく、日本語を話す年季の入った熟練のマスターが入れるコーヒーはまさに絶品。
穴場中の穴場。
昭和を知る観光客におすすめしたい喫茶店だ。
永和小籠包
住 所:高雄市鹽埕區鹽埕街40巷10號
TEL:07-551-4703
営 業:8:30~18:00(日曜定休)